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09 January 2018 / Gourmet

L'Occitane & Pierre Hermé 86 CHAMPS

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昨年の12月7日、シャンゼリゼ大通りに、ピエール・エルメがロクシタンとのコラボレーションでブティックをオープンしました。なんと1,000平米もある大敷地です。インテリアを手がけたのは、今やスタルクやリエーグルの後を継ぐともいわれる、飛ぶ鳥を落とす勢いのローラ・ゴンザレス。『アルカザール』や『メゾン・ドゥ・ラルザス』などのリニューアルといったパリのプロジェクトはもちろん、バルセロナ、アムステルダムの『クリスチャン・ルブタン』、ロンドンの『カルティエ』の新店を手がけるなど、時の人です。(上の写真は左から、ピエール・エルメの共同経営者シャルル・ズナティ、ローラ・ゴンザレス、ピエール・エルメ、ロクシタン社長の息子アドリアン・ガイガー。)

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このブティックは、シャンゼリゼ大通りのちょうど中央に位置していて、大通りを挟んだ正面に、ラデュレが鎮座しているという立地であるのには、エルメの歴史を知っている人にとっては驚きです。なぜなら、エルメはちょうど20年前の1988年に、自身の名前を冠したブティックを日本にオープンするのですが、それまでは、ラデュレとの契約で副社長兼エグゼクティブ・シェフを務めていたから。そして、その際に、エルメ自身がオープンを手がけたのが、このシャンゼリゼのラデュレの新店なのでした。不思議な巡り合わせがあるもので、エルメ自身も、この場所に出会った縁を感慨深く話していらっしゃいました。

2018年の『ピエール・エルメ』生誕20周年を目の前にしてオープンした、このシャンゼリゼ大通り86番地の店には、エルメ自身の集大成であるとともに、今後のパティスリー界への思いが詰まっていました。
手前にはロクシタンのコーナーがありますが、中央にある、カウンター仕様の大きなショーケースが、まるでお菓子のステージのようで、このスペースの目玉でしょう。半円の扇状で、マカロンやチョコレート、生菓子の販売コーナーに。現代風のアールデコのようなデザインで、色とりどりのお菓子が浮かび上がります。


奥には立ち飲みのカフェバー・カウンターが。このスペースでサービスするドリンクを監修するのは、コーヒーの焙煎家で知られるラルブル・ア・カフェのイポリット・クルティです。コーヒー用とお茶用の別々の浄水器があるというこだわり。コーヒーはミネラル水、お茶には軟水を使っています。イポリット・クルティは、エルメとカフェのパティスリーで仕事をともにしたことがあり、エルメから絶大な信頼を得ています。クルティの厳選カフェの他、イスパアン風味のホットミルクやラテ、アンフィニマン・ノワゼット(ヘーゼルナッツ)風味のラテ、さらに、煎じる温度や時間にもこだわって出すクオリティの高いお茶も。ヴィエノワズリーとともに、テイクアウトにも対応しています。

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エルメの思いは、「お客さまに、お菓子にこめられた技術やこだわりを伝える場を作りたい」ということ。それに加えて、サービスするパティシエたちが「自分が作るパティスリーをエルメと同じくらい理解し、しっかりとお客さまに説明できるようになる場を作ってあげたい」という思いもありました。それは未来に羽ばたくパティシエを育てるという、師としての思いでもあるように感じました。

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このブティックは朝早くから深夜までオープンしているので、使い方もさまざまでしょう。ちなみに軽食も出していて、テラス、あるいは、カフェ・バースペースと対向にある、店内奥のサロン・ド・テで寛ぐのもおすすめです。エルメ自身がこだわりの素材を使って、皆さんと分かち合いたいと決めたクロック・ムッシューや、サーモンのクラブサンドイッチ、からすみ・スパゲッティ、さまざまなサラダなど。朝食も豊富で、パン・ペルデュやイスパアン風味のヨーグルト、卵料理もおすすめです。

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ときどき、その場でエッセンス・オイルを作るデモンストレーションも。
エルメとロクシタンが2年前にコラボレーションして作った、3種の香り、「グレープフルーツとリュバルブ」、「はちみつとマンダリンオレンジ」、「ジャスミン、イモーテル(ヘリクリサム)、ネロリ」とそのマカロンも、オープニングのシンボルとして、再度販売中です。

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L'Occitane & Pierre Hermé 86 CHAMPS
86 av. des Champs-Elysées 75008 Paris
01.70.38.77.38
7:30~23:30(月〜木)、7:30~0:30(金)、8:30~0:30(土)、8:30~23:30(日)

Pierre Hermé Official site

Written by Aya Ito

食執筆家・翻訳家。立教大学卒。著書に「フランスお菓子おみやげ旅行」、「パリを自転車で走ろう」、翻訳書にジョエル・ロブション著「ロブション自伝」、フランソワ・シモン著「パリのお馬鹿な大喰らい」など。また2016年7月に「パリ、カウンターでごはん」を出版。 日仏バイリンガルで、 食のウェブマガジン&イベントプロデュース“DOMA”主宰運営(2017年7月18日オープン)。2017年8月よりMAG2にて”美食大国フランスから、週刊食関連ニュース”を週刊配信。
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