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23 August 2017 / Fashion

クリスチャン・ディオールの70周年を記念する展覧会


〈Christian Dior〉のメゾン設立70周年を迎えた今年、大回顧展がパリの装飾美術館で始まりました。


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これまでも〈Christian Dior〉のコレクションは1987年に同美術館で展覧会が開催された他、さまざまな場所で目にする機会はありましたが、これほど大規模なものは初めて。

1947年にブランドを立ち上げたムッシュー・ディオールのコレクションから、彼の急逝を引き継いだイヴ・サンローラン、その後マルク・ボアン、ジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノ、ラフ・シモンズ、そして現クリエイティブ・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリまで、歴代コレクションが揃いました。

またフランス国内のみならず、ニューヨークのメトロポリタン美術館、ロンドンのヴィクトリア&アルバートミュージアム、サンフランシスコのデヤング美術館など、世界中からコレクションを取り寄せた他、美術商としてキャリアをスタートさせたムッシュー・ディオールのインスピレーションを紐解くために、ルーヴルやオルセーなどさまざまな美術館の協力も仰ぎ著名な美術作品も展示されています。


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展覧会はまず、ムッシュー・ディオールの生い立ちと功績を写真とともに振り返った後、彼の美術商としてのキャリアからスタート。
1931年から34年までギャラリストを務めた彼は、シュルレアリスムなど前衛的なアートをいち早く紹介しました。

ここではピカソ、ダリ、マン・レイ、ジャコメッティといった錚々たるアーティストの作品を展示。
続いて「芸術的な共通点」をテーマに、芸術作品からインスパイアされたコレクションが紹介されています。


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1947年に「ニュールック」を発表して、世界的にその名を知らしめたムッシュー・ディオールは、その洗練された感性と建築的な素養で多くの革新的なスタイルを発表しました。

たとえば、「8」「コロル(花冠)」「ボンボン」「アリゾナ」といったモデルでは、彼の構築的なセンスが見てとれます。

こうした"ディオール・アリュール"の鍵となるディテールが、いかにその後のデザイナーたちに受け継がれ、発展していったかも展覧会ではうかがい知ることができます。


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また「ディオールの庭」と題された部屋では、花を愛で、華麗なフローラルファッションを生み出したムッシュー・ディオールと、そんな彼へのオマージュとも言えるまばゆいコレクションの数々を展示。


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他にもヴェルサイユのトリアノン宮殿から発想を得た「トリアノン」スタイルや、さまざまなフォークロアの影響を受けた「旅」「色彩」といったテーマのコレクションを一望できます。


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洋服のみならず、それをいかに見せるか、というプレゼンテーションにおいてもメゾン・ディオールは先駆的な存在だったと言えるでしょう。

展覧会ではフォトグラファーやメークアップアーティスト、アクセサリーデザイナーとのコラボレーション、さらに香水瓶のデザインなども紹介しています。


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最後を締めくくるのは、壮大な舞踏会会場を彷彿させる吹き抜けの間に並んだコレクション。
その中には、グレース・ケリーやダイアナ妃など、さまざまなセレブたちが着用したものもあります。


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さすがに70年の歴史を振り返るだけに絢爛豪華な展覧会で、パリ・モードを牽引したメゾンの影響力をあらためて感じさせられます。

これほどの規模のものは滅多に観ることができないので、パリにいらっしゃる機会のある方はぜひお見逃しなく。
来年1月まで開催中です。


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Written by Kuriko Sato

パリ在住の文化ジャーナリスト。ファッション、アート、映画、音楽などに精通し、雑誌、webで著名人のインタビューを手掛ける。映画サイトのeiga.comでパリ・コラムも連載中。著書に、パリのガイド本『映画で歩くパリ』(スペースシャワーネットワーク)。
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