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16 May 2017 / Art

20世紀のファッショナブルな歌姫、ダリダのコスチューム展

パリ市のパレ・ガリエラ美術館で、シャンソン歌手としてフランスで絶大な人気を誇ったダリダのコスチュームを特集した展覧会が開催されています。
ダリダの没後30年となる今年、遺族がその衣装をガリエラに寄贈したことがきっかけで、この展覧会が実現しました。


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日本ではそれほど知名度がないかもしれませんが、ダリダは54歳でその太く短い人生に自ら終止符を打つまで、つねにキャリアの第一線で活躍を続けていました。
とくに50年代のヒット曲「バンビーノ」から、アラン・ドロンとデュエットした「甘い囁き」などの70年代に至るシャンソン時代、そしてディスコに転換した80年代と、アーティスティックな変遷とともにコスチュームも変化し、時代の流れに乗り続けました。
本展はそんな彼女のさまざまなスタイルを堪能できます。

1956年にパリで歌手デビューを果たしたダリダは、元ミス・エジプトだった艶やかな容姿とファッションセンスでも注目を集めます。展覧会の冒頭は、そんな彼女の50年代から60年代半ばの衣装を展示。


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Aラインが流行のなか、ダリダもジャン・デセス、ダフネ、ジャック・エステレルといったデザイナーによる、ウエストをしぼったカクテルドレスで若々しい上品なルックを披露しました。


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60年代後半から70年代の展示では、イヴ・サンローランのスモーキングなど、シックな黒のコレクションからヒッピームーブメントの影響も感じさせるカラフルなフォークロア調のものが並びます。


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70年代末から80年代のステージ衣装を集めた部屋は、ゴージャスの一言。
ヒットチャートで1位に何度も輝き、ミリオンセラー歌手としての名声を手にしたダリダのステージは、まるでファッションショーのように華やかです。


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会場にはそのヒット曲が流れるとともにビデオ映像も上映され、思わずハミングしながら鑑賞するフランス人もいました。
黒、赤、白、ゴールド、ヴィヴィッドな原色といった特集ごとに、ミシェル・フレスネイ、ニナ・リッチ、バルマン、パコ・ラバンヌ、ジャン=クロード・ジトロワなどの手による衣装が楽しめます。


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最後はダリダが映画に出演したときのコスチュームを集めた展示室。
セルジュ・ゲンズブールもカメオ出演しているジャック・ポワトルノーの「L'Inconnue de Hong Kong」や、ジョルジオ・シモネッリの「Parlez-moi d'amour」、ユーセフ・シャヒーンの「Al-yawm al-Sadis (The Sixth Day)」などの衣装が、彼女のシーンの抜粋とともに鑑賞できます。

ゴージャスで大胆にして、シックでファッショナブル。
ダリダのファッションセンスをあらためて認識させてくれる展覧会です。


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Written by Kuriko Sato

パリ在住の文化ジャーナリスト。ファッション、アート、映画、音楽などに精通し、雑誌、webで著名人のインタビューを手掛ける。映画サイトのeiga.comでパリ・コラムも連載中。著書に、パリのガイド本『映画で歩くパリ』(スペースシャワーネットワーク)。
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