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07 February 2017 / Gourmet

普段着のテーブル「VANTRE/ヴァントル」

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レピュブリック広場からメトロ"ゴンクール"駅へと向かう庶民的な通りに昨年の10月にオープンした『ヴァントル』。この店は、私が以前から知己のソムリエがオープンしたビストロです。ソムリエの名は、マルコ・ペルティエ。『タイユヴァン』や『ブリストル』などでの3ツ星の経験を経て、彼自身が本質を求めてたどり着いた、気取りのないビストロで、開かれたワインの愉しみを伝えていきたいという思いのもとに、この店をオープンしました。『ブリストル』では、シェフ・ソムリエを8年間も務めていましたが、その間にワイン造りも取り組み始めました。初めてのミレジムは2007年で、ボルドーにあり、1ヘクタールもない狭い面積ですが、昔ながらの醸造法で、奇をてらわないワイン造りを目指しています。そんなワインの造り手として、しっかりと地に足のついたサービスも心がけたい。手に届かないワインではなく、皆の手に届く、美味しくてリーズナブルなワインを提供したい。そんな心意気がこの店のコンセプトで、これからの時代を開拓する、ワインのアンバサダーを担っていると言えます。


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ワインの種類は700にも及びますが、マルコ自身が選んだ、奇をてらわないしっかりとした味わいのワインばかり。それに呼応するような料理を作るのは、素材を生かしたタパス料理を得意とした『ル・パッサージュ』のシェフオーナーだった、イタリア出身のヤッコポ・ショメル。ディナーはアラカルトですが、ランチはなんと、アントレ・メイン・デザートの3皿で19€というリーズナブルな価格には驚かされます。アントレ・メイン、メイン・デザートの2皿では16€と、その質の高さとボリュームで、満足度が高いです。


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ある日の昼のコースでは、セロリ芋のスライスに、フレッシュなヴォライユのレバー肉の前菜。黒米のパエリア風、蛸とパネのメイン。クレマンティーヌオレンジのケーク。また、シェフはイタリア出身なので、タリアッテレなどのパスタ類のクオリティも高い。ニョッキのテクスチャーも素晴らしく、ハーブなどとのマリアージュのセンスも抜群です!


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ブリストル出身のマルコの評判を聞いてやってくるお客さまが多いせいか、良きワインを知るカジュアルシックな客層。ワインをゆっくりと楽しむ風景に、心が癒されます。地下には2万本は収納できるというカーヴがありますが、近々ワインとつまみを出す場所としても解放したいとのこと。近づき難いワインのイメージが、ぐっと親しみやすくなる。そんなほっとするような新天地がここにあります。


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VANTRE/ヴァントル

19 rue de la Fontaine au Roi 75011
定休日:土・日
営業時間:12:00~14:00/20:00~22:00
VANTRE official site


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Written by Aya Ito

食執筆家・翻訳家。立教大学卒。著書に「フランスお菓子おみやげ旅行」、「パリを自転車で走ろう」、翻訳書にジョエル・ロブション著「ロブション自伝」、フランソワ・シモン著「パリのお馬鹿な大喰らい」など。また2016年7月に「パリ、カウンターでごはん」を出版。 日仏バイリンガルで、食のウェブマガジン&イベントプロデュース“食会(Shoku-E)”(http://shoku-e.com/)主宰運営。
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