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29 November 2016 / Gourmet

普段着のテーブル
L'Avant-comptoir des Cochons/アヴァン-コントワール・デ・コション


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サン・ジェルマン広場の屋上内マーケットの改修工事が済んで、イギリスのマーク&スペンサーや日本のユニクロなども入り、一気に表情を変えたこの一角。そこへ、イヴ・カンドボルドの『アヴァン・コントワール』が現れました。『アヴァン・コントワール』はもうみなさんに8月のコラムにてお伝え済みでしたが、今度は3件目『アヴァン・コントワール・デ・コション』をオープンしたのです。本拠地であるオデオンの交差点から離れ、また管理はイヴの息子に任せるという初の分家ですが、"コション"という名の通り、豚がテーマですので、まさにイヴのオリジンに遡った店なのです。


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インテリアは、海の幸、山の幸の2軒の『アヴァン・コントワール』に倣ったものですが、こちらは豚が主役!ということで、イヴの友人のアーティストたちが手がけたオブジェや写真などの作品も店の一部に。天井が高いのを利用して、おなじみの写真入りメニューも短冊式に綺麗に飾られていました。壁全面のワインカーブにも圧倒されます。南西地方からのジャンボンもダイナミックに飾られています。


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そして、パンにバターではなく、パンにリエットで迎え入れられます。リエットとはいえどもラードたっぷり。新鮮な脂で仕上げた豚のリエットと、南西地方ポー市のブランジュリーから仕入れたトウモロコシのパンが非常に合います。実は、イヴもポー出身なのでした。


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小皿料理のコンセプトは2軒の『アヴァン・コントワール』と変わりませんが、こちらはもちろん豚尽くし。さきほど、イヴのオリジンに遡ると申しました、実はイヴのお父さんはソーセージなどを自家製で作る豚肉加工業者。そんな地元から運ばれるサラミ類は、自信をもって薦められる味わい深いものばかりで、さまざまな種類のパテもおすすめです。またイヴは豚の飼育も4年前から始めたというこだわりもあり、嘘のない味わいのキーワードなのです。
豚は捨てるところがないくらい、あらゆる部位を味わえるということから、昔からヨーロッパの人々にとって、有り難い食材だったことを思い出します。そんな豚に対する愛溢れる料理が満載。例えば肩肉のコンフィとジャガイモのソテーや、チーズ入りラヴィオリのブダンソース、耳肉のソテーなど。どの部位も味わい深いのだなと、豚の魅力を再発見。さらには、『ラードのハムとロケットサラダ、パルメザン』、『豚足のテリーヌ』、『ブダン・ノワールのマカロン』、『豚肉のハンバーガー』など、イヴならではの革新的なレシピにも出会えます。
ぜひ、和気あいあいと、身体の温まる豚肉料理を囲んで、カウンターで一杯、を楽しんでいただきたいなと思います。


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L'Avant-comptoir des Cochons
14 rue Lobineau 75006 Paris
営業時間:12:00~23:00
定休日:なし



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Written by Aya Ito

食執筆家・翻訳家。立教大学卒。著書に「フランスお菓子おみやげ旅行」、「パリを自転車で走ろう」、翻訳書にジョエル・ロブション著「ロブション自伝」、フランソワ・シモン著「パリのお馬鹿な大喰らい」など。また2016年7月に「パリ、カウンターでごはん」を出版。 日仏バイリンガルで、 食のウェブマガジン&イベントプロデュース“DOMA”主宰運営(2017年7月18日オープン)。2017年8月よりMAG2にて”美食大国フランスから、週刊食関連ニュース”を週刊配信。
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